インプラントの長さによる違い

ロングインプラントは、インプラントの先端ではほとんど動揺しません。その代わりにインプラント本体が撓むことによって、力を解放しているのです。ミディアムインプラントはその中間です。

一方、ショートインプラントは、インプラント全体が骨のなかで僅かに動揺して力を解放しています。つまり、建築物の基礎部分を動きやすくして構造体自身に負荷がかからないようにする耐震構造のような働きがショートインプラントでは起こるのです。

結論から述べますと、以前は長ければ長い程、インプラントは安定すると考えられてきました。しかし、現在では短いショートインプラントでも十分に噛む力に耐えることと、耐震構造のような働きをするので力学的にも有利なことが最新の論文で実証されているのです。

ショートインプラントは、複雑な骨移植であるサイナスリフトやソケットリフトをせずに治療することができるので、外科的な刺激や患者様のストレスを最小限にするだけではなく、術者のスト レスも解放してくれるのです。

さらに、骨移植をするよりも短期間で治療が可能で、しかも経済的です。
すべての患者様にショートインプラントが対応できるわけではありませんが、以前と比べると圧倒的にロングインプラントの使用頻度が少なくなり、ショートインプラントの使用頻度が増えてきているように、インプラントの表面性状や骨と の親和性、骨生理学や免疫学的の深い研究によって、術式や使用するインプラントの種類は変遷してきているのです。